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過去の油職人今昔話

 

2015年3月

(15)昭和U

昭和20〜30年代当時のお祭りの出店の照明はアセチレンランプだった

独特の臭いが或る意味でお祭りムードを盛り上げていたような気がする。アセチレンランプは空気調整を上手くやらないと黒いススが出た。出店のおっちゃんがしょっちゅう空気調整していた記憶がある。

そしてお祭りの間はいつもより遅くまで起きていられ、大人になった気分だった。

今おいらは酸素アセチレン溶接機でロウ付けなどしている

着火するときのボッってぇ音が懐かしく心休まる思いは楽しかったお祭りの出店のアセチレンランプ体験があるからかなぁ?・・・・・

アセチレンランプとはカーバイドと言う炭化カルシウム又はカルシウムカーバイド水と反応させ可燃性のアセチレンガスを発生させて着火し、ランプとして使用していた。

大昔は自動車のヘッドランプ、蒸気機関車のヘッドランプ、自転車のヘッドランプや炭鉱採掘時の照明などに使用していた。

日本でも、この時代は電力事情が悪くしょっちゅう停電していた

おいらの家には都市ガスを使用するガス灯があって停電になると親父がガス灯を点けて満足そうな顔をしていた

近所でも「停電しない家」と言われていた

その後電力事情も良くなり停電は無くなった。家を建て替えるまでガス灯に灯が点ることなく古い家の解体と共に消え去った。

水道工事で管の接合に使われていたのが石油トーチとかガソリントーチと言われるモノだった

当時水道管は鉛のパイプだった。

今はエンビパイプなので接着剤で接合してる。だからトーチはいらない。

トーチは真鍮製で空気ポンプがついている

この空気ポンプで加圧して石油やガソリンを噴霧し着火するモノで、高圧噴霧し空気と混合することで炎の温度を上げるのである。

現在はガスボンベトーチになり、この石油トーチやガソリントーチは全く見ることが無くなった

メグロに乗ってた電気工事屋の叔父貴が何に使うのかは知らないがガソリントーチを持っていた

勿論知りたがり屋のおいらは叔父貴にやり方を教えてもらい着火したり消したり楽しんだ

それが原因なのかは判らないがガスボンベトーチの新型が出ると無性に買いたくなりついつい買っちまうんだ

当時のトーチに比べたら今のガスボンベトーチは軽くて使い勝手がいい。

カラーテレビは白黒テレビしか見たことがないおいらにとってもの凄いカルチャーショックだった

現在の3Dを見るような立体感があった

白黒では平面的だったものが、カラーテレビでは奥行きの広がりの凄さは今でもハッキリと覚えているくらいだ

余談だが、戦争モノの「コンバット」ってぇドラマに「セミタチ」?と言う(この名称については自信が無い)ブリキで出来た親指の第一関節位の小さなモノで、押すとパチパチだかペコペコってぇ感じの音が出るモノが出て来た。

「コンバット」では味方同士であることの証として戦場で鳴らし合い、味方確認の手段として使っていた。

日本でもこのセミタチは駄菓子屋で確か5円か10円で売っていた。

勿論皆で買って鳴らし合いっこした。皆で鳴らしたときは凄くうるさかった記憶がある。

名犬ラッシーでは友達を家から呼び出すとき

「キーヤッキー」

って何回か繰り返して叫ぶと友達が家から出て来た。

又、秘かに何かをしているとき

「ピシッピシッ」

って口で音を出しながら仲間であることの確認をとっていた。

アメリカ人の仲間意識の強さを何となくだが感じた

現在のアメリカ製テレビドラマを見ても仲間意識の強さを表現している。



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